Society for Traffic Sciences

研究会概要

研究会について

本会は1969年に発足した交通科学懇談会を前身とし、以降、大阪交通科学研究会、一般社団法人交通科学研究会 と名称や団体としての形態を変えつつ、様々な専門性を持った研究者や実務家が集い、交通の諸問題に対して 学際的・多角的な視点から研究を展開してまいりました。そして令和元年には、発足してから50周年を迎えました。

本会の活動は、学会機関誌「交通科学」の年2回の発行、研究討論会、研究談話会、地域交流会など多岐にわたり、 CPDの単位となる催しも行っております。本会は小規模ではありますが、長年にわたる研究活動の蓄積や様々な 専門領域を持つ会員間の連携の良さによって、様々な研究ニーズにこたえ、様々な研究者や研究機関・関係機関 と連携し問題解決につなげる力を持っております。

少子高齢化や国際化、自動運転技術の進展、そしてポストコロナ社会…と交通をめぐる状況は急激に変動しています。 本会はこれらの社会的変化に呼応した交通科学の研究活動を展開して新たな交通問題に対して提言を行い、 よりよい交通社会の実現に寄与できるよう努力を続けてまいります。

本会は交通科学に関心をお持ちの研究者・実務家の皆様が本会に加わってくださることを熱望しております。 「交通科学」や研究会の内容をご覧になってご関心を持たれた方、交通に関して解決してみたい課題をお持ち の方はぜひ事務局までお問い合わせください。

(一社)交通科学研究会 会長 東 正訓

役員

会長 東正訓 追手門学院大学
副会長 飯田克弘 大阪大学
副会長 小川圭一 立命館大学
理事 塩見康博 立命館大学
理事 篠原一光 大阪大学
理事 治部哲也 関西福祉科学大学
理事 中井宏 大阪大学
理事 森泉慎吾 帝塚山大学
理事 山口直範 大阪国際大学
理事 吉田長裕 大阪市立大学
監事 森畑 正人 (株)修成建設コンサルタント
監事 和田 實 (一社)近畿建設協会

研究会活動の概要

一般社団法人交通科学研究会(以下本研究会と称します)では、前身である大阪交通科学研究会における研究活動を継承し、以下の研究活動を行っています。

主な行事

  1. 総会・講演会

    定款第14条に基づき、毎年1回本研究会の定時社員総会を開催し、前年度の活動報告と新年度の方針について、会員による承認を仰ぐこととなっております。その際、交通安全をはじめ、交通にかかわる最新の情報や政策などについて、専門家を招いて講演会を併催しています。

  2. 研究発表会

    毎年、会員による研究発表会を開催しています。個人会員や賛助会員はもとより、特別会員からも交通にかかわる様々な内容について発表していただくこともあります。近年では、大学院生をはじめ若手研究者による発表も多く、熱心な討議が繰り広げられています。

  3. 地域交流会

    本会は事務所を大阪市に置いており、研究発表会を関西で開催することが通例となっておりますが、全国各地に居住されている会員の皆様に研究会の活動に参加していただくため、全国各地で地域交流会を開催しています。

  4. 研究談話会

    本研究会では、交通安全を中心としつつ、交通に関連する様々なテーマを種々の観点から検討することが重要であるとの立場から、特定テーマについての話題提供とそれについてのフリーディスカッションの場として、年間数回、研究談話会を開催しています。基本的には、できるだけ少人数で、忌憚のない意見を交換し、その分野の課題や将来への展望について考えることを目的としています。

  5. その他の研究活動

    上記の定例的な研究会活動の他、研究討論会やシンポジウムを開催することがあります。

調査研究組織

大阪交通科学研究会での活動を継承し、次の4種類の調査研究組織が設置されることになっています。

  1. 特定研究

    本会が主体的に選定した重点研究テーマに対して、学際的な共同研究を進めることを目的とする。

  2. 受託研究

    受託研究を実施するために、役員会の議を経て、受託研究組織を設置する。

なお、本研究会には交通科学に関する様々な専門性を持つ研究者が会員として在籍しています。本研究会の研究シーズをご覧下さい。共同研究や受託研究の申し込みも随時承っております。

研究助成

本会では、交通安全あるいはこれに関連する研究分野の個人(助成研究)、及び任意の研究グル-プを対象に、研究助成金を交付しております。

  1. 一般研究助成

    若手研究者育成を主たる目的とし,交通と安全,およびその関連分野における萌芽的個人研究で、本研究会がその重要性を認めたものに対して,研究費の助成を行います。

出版活動

本研究会における研究成果は、主として、上記の各種行事で公表されるとともに、機関誌『交通科学』にも掲載されてきました。しかしながら、機関誌で掲載できる内容には限りがあるため、出版物としてとりまとめられることもあります。例えば、昭和51年には、大阪交通科学研究会のヒューマンファクター班の成果が、「安全運転の科学12章」(企業開発センター発行)として出版されました。また、平成12年には大阪交通科学研究会の創立30周年を記念して、「交通安全学」(企業開発センター発行)が出版されています。これは、大阪交通科学研究会が本格的に編集した初めての書物で、様々な分野の専門家総勢42名が、交通安全の理論、安全計画に係わる考え方や最新の情報について執筆したものでした。これらの書籍により、本研究会のこれまでの実績故に語ることのできる、交通安全に関する将来が展望できます。この機会に、是非ご一読下さい。 本研究会では、今後とも、様々な形で交通安全の分野での社会貢献を図りたいと考えており、その1つの方法として出版活動も継続していくつもりです。

機関誌の発刊

交通とその安全に関する総合学術雑誌「交通科学」は、大阪交通科学研究会が設立されてから年2号の発行を続けております。当初は一般投稿論文を中心として、資料、評論、解説、報告などの内容で構成されていましたが、1986年の第16巻第1号より小特集テーマを中心とした内容に改められて今日に至っています。本研究会でも引き継き、「交通科学」の発行を続けてまいります。

本研究会の会員は多岐の領域にわたっているため、テーマ毎に総論(総説)、論文、資料および文献リスト等を集積して会員に情報提供することのメリットは大きいと考えられます。これまで掲載された主な小特集テーマは、「高速道路の安全性」「高齢者の交通問題」「運転者教育」「ライフスタイルの変化と交通問題」「阪神・淡路大震災と道路交通問題」「道路交通問題と交通需要マネジメント」「新しい交通科学」などであり、実に多方面に亘っていることがお分かりいただけると思います。

「交通科学」は、本研究会の編集委員会が責任を持って発行しています。編集に当たっては、「次号」及び「次々号」の小特集テーマを雑誌内やニューズレター、Web上に公示し、会員からの投稿原稿と小特集テーマに即した依頼原稿について、編集委員全員が共通の情報を持ち、民主的かつ公平に編集作業を行っています。もちろん、原著論文については、複数の専門家による厳正な「査読審査」を行っています。

規定・定款