研究談話会
「歩行者交通に関する日本、台湾、韓国、オーストラリアにおける地域比較分析 -ライフスタイル、ライフステージの視点から-」
歩行者交通に関しては、従来、歩行者交通に内在する流れとしての特性、あるいは行動メカニズムに関する特性等に対して工学的視点から研究され研究蓄積が少なくありませんが、歩行者交通は非常に奥行きの深い研究分野であると考えられます。すなわち、歩行行動様式、あるいは歩行行動に対する意識・態度などは、地域におけるライフスタイル、そしてそれを通して、ものの考え方や社会の捉え方といった地域住民の特性に影響を与える一方、逆に歩行行動はこれらから影響を受けていると思われます。このため、歩行行動は、地域における内面的な特性、すなわち文化的な側面からも捉えることが必要ではないかと考えています。そして、このような相互関係は「歩行者交通文化」と呼べるのではないかと考えています。「歩きやすい・歩きたくなる魅力的な歩行者空間」は、画一的なものではなく地域アイデンティティが反映されたものであることが望ましいと思われますので、このような計画を立案するためには、「歩行者交通文化」の概念が有用であると考えています。
本研究談話会では、歩行者交通文化概念ならびに、日本15都市、台湾4都市、韓国2都市、オーストラリア1都市における同一フォーマットの調査結果を紹介し、議論したいと考えています。皆様のご参加をお待ちしています。
日時 | 2012年4月25日15時30分~ |
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場所 | 大阪市立大学文化交流センター大セミナー室 |
講師 | 塚口博司(立命館大学教授) 田島佳幸(立命館大学大学院理工学研究科) |
参加費 | 無料 |